AKEBONO REPORT 2011
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曙ブレーキ工業株式会社日本の自動車生産台数はエコカー補助金が2010年9月に終了した反動により10月以降大幅に減少しておりましたが、輸出増に支えられ3月11日の大震災発生前までは一定の水準を保っていました。しかしながら、3月12日以降については、国内自動車メーカーは生産中止、もしくは大幅な生産減少を余儀なくされました。 このように、地域、時期によって大きく上下のあった経営環境ではありましたが、2010年4月から2011年2月までが前期比で好調であったことにより、2010年度の売上高は、2,166億円(前期比65.8%増)と大幅な増収となりました。この結果、営業利益は114億円(前期比144.3%増)、経常利益は97億円(前期比264.7%増)、当期純利益は53億円(前期比155.5%増)と大幅な増益を達成することができました。セグメント別業績(売上高および営業利益)●日本 エコカー補助金打ち切りによる国内販売台数減少および3月11日の東日本大震災後の大幅受注落ち込みの影響はありましたが、輸出車向け受注が堅調に推移し、売上高は931億円(前期比12.1%増)、営業利益は71億円(前期比110.9%増)と増収増益となりました。なお、大震災による災害損失として、特別損失に13億円を計上しました(p.59連結財務諸表注記をご参照ください)。●北米 従来当社が保有していた生産拠点での受注が増加し、加えて2009年12月末にロバートボッシュL. L. C.から北米事業を譲受けたことにより、売上高は1,070億円(前期比199.0%増)となりました。しかし、利益面では北米事業譲受による生産移管に伴い一時的に大きな費用が発生しており、営業利益は4億円(前年同期は営業損失11億円)となりました。なお、ロバートボッシュL. L. C.から継承した契約に含まれていた一部の不採算製品の受注量が想定をはるかに超える数量となったことにより2009年度末に計上した「在外子会社の事業譲受に係る特定勘定」*の取崩額は59億円と想定以上の取崩となりました。*2009年度末にロバートボッシュL. L. C.より譲受けた事業について、事業譲受け後に発生することが予想される営業損失に対して連結貸借対照表の「在外子会社の事業譲受に係る特定勘定」として負債に計上したものです。●欧州 売上高は44億円(前期比5.0%増)と増収になりましたが、原材料価格上昇等により営業損失は0.3億円(前期は営業利益0.4億円)となりました。●中国 日系自動車メーカーからの受注が好調に推移し、売上高は51億円(前期比42.7%増)、営業利益は8億円(前期比48.8%増)となり増収増益となりました。●タイ ディスクブレーキに加え、ブレーキパッドの生産が軌道に乗り受注が順調に推移し、売上高は33億円(前期比41.0%増)、営業利益は4億円(前期比374.6%増)となりました。●インドネシア 日系の二輪車および四輪車メーカーからの受注が好調に推移し、売上高は142億円(前期比32.1%増)、営業利益は25億円(前期比58.5%増)となりました。

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