AKEBONO REPORT 2011
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曙ブレーキ工業株式会社務などのあらゆる面の標準化・共通化を進めています。そこに地域や用途の特性などを組み合わせ、差別化された技術での製品開発と、市場のニーズに応える製品づくりでコスト競争力を強化します。熱成形製品の生産設備の見直しや塗装工程の効率化など、生産設備のエネルギー効率向上、CO2排出の抑制など、環境対応にも取り組んでいます。 大震災によって見えてきた課題を踏まえ、今後はこれらの取り組みをよりスピードを持って推し進めていきます。一極集中の見直しとグローバル生産体制で、私たちは新興国が成長しても負けないモノづくりを再構築していかなければなりません。震災のダメージをただ単純に元に戻すのでなく、一歩でも先につながる投資を実施する絶好の機会と捉えています。現在、中期経営計画の見直しを進めていますが、「akebono New Frontier 30 ローリングプラン」の三本柱「将来に向けた技術の差別化」「革命的な原価低減の継続と海外への展開」「日米中心から日米欧アジアへのグローバル化の加速」は継続し、業績の拡大と企業価値の向上をめざします。安全・安心をグローバルに 私たちは「安全・安心の提供」で社会に貢献していくことを第一義としています。ブレーキを通じて安全・安心を提供するのだから、自分自身の仕事に誇りを持ち、会社に愛着を持ってほしい。この考えのもと、akebono はコーポレートブランド経営に2005年から取り組んでいます。国籍や言語、教育、宗教、風俗習慣等、異なる価値観を持つ人財とともに真のグローバリゼーションを果たすためには、一つのチームとして一つの目的に向かい、唯一無二の存在になることが必要と考え、2011年より「One Goal, One Team, One akebono」を合言葉にグループの一体感を高める活動を開始しました。この取り組みを進めるなか、私たちは東日本大震災を経験しました。 3月22日、私は支援物資を持ち社員の激励のため福島製造㈱を訪問しましたが、一体となって働いている社員の「人を慮る気持ち」の強さに触れ、逆に私が力をもらいました。また、この訪問がきっかけとなって、4月10日に保専生38期の卒業式を日本橋本店で行いました(p.7をご参照ください)。 震災を通じて私たちはあらためて「安全・安心」の重要性を実感しました。事業運営や環境保全、社会貢献を含むあらゆる活動の原点である「曙の理念」に基づき、コーポレートブランド活動も含め、原点に帰り私たちがなすべきことを追求していきます。 ステークホルダーの皆様には、「AKEBONO REPORT2011」を通じてグループのあり方を多面的にご理解いただき、引き続き変わらないご支援をお願いいたします。また、本レポートへの忌憚のないご意見、ご感想をお寄せいただきますようお願い申し上げます。2011年6月代表取締役社長信元久隆

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