AKEBONO REPORT 2011
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曙ブレーキ工業株式会社震災後のakebonoの対応国内生産体制の再構築 akebonoでは震災の影響に対応して福島県内で製造しているブレーキ部品の一部を他の地域に移管し、生産体制の分散化を進めます。従来、ドラムブレーキのライニングは福島製造㈱で生産していましたが、この一部を山形製造㈱に移管し、国内では、福島とともに2拠点体制とします。移管するライニングの生産規模は総生産量の1割となります。福島製造㈱では輸出用のブレーキ部品も少量ながら生産していましたが、今後北米向け製品は北米拠点へ、アジア向け製品はインドネシアまたはタイなどの生産拠点への移管を検討しています。輸出用製品については海外生産拠点での生産比率を高め分散化を図るとともに、これを契機に海外生産拠点における標準化と共通化を進めてコスト競争力を強化します。福島第一原子力発電所の事故による避難範囲の拡大への対応に備えて、三春分工場で生産されていたピストンは、岩槻製造㈱へ8月末をめどに移管します。 日本の自動車産業は上流が集約される構造になっており、今回の震災では一部の素材メーカーが被害を受けたことで、自動車産業全体の生産に影響が及んでいます。さらに原材料高も進んでおり、akebonoでは今後のコスト構造が大きく変化すると予測しています。このため国内生産体制においても標準化と共通化をさらに進めることで、コスト競争力を高めます。国内生産体制(製造拠点内太字の生産は移管生産)山陽製造㈱ドラムブレーキホイールシリンダー福島製造㈱ブレーキライニング(国内向け)岩槻製造㈱ディスクブレーキドラムブレーキブレーキ構成部品(ピストン)TOPICS海外拠点からのメッセージ北米日本で発生した地震や津波により引き起こされた荒れ果てた映像を見るたびに、私たちの心はakebonoの仲間やその家族がどうしているのかを想い、そしてまた日本人の持つ勤勉さ、忍耐に感動させられています。akebonoの皆様およびご家族に対し、心からお見舞いを申し上げるとともに、私たちもakebonoが直面している苦難克服を支援し、akebonoのチームとして、一緒にこの危機を乗り越えていきたいと思います。■中国3月11日に発生した巨大地震の情報が次々に中国にも入ってきました。私たちも過去に四川大地震を経験しましたが、地震だけでなく津波、原発問題といった想像を超えた大きな被害と悲しみがあることを察し、隣国の中国より心よりお見舞いの気持ちを伝えたいと思います。また、日本の皆さんの秩序ある行動も伝わってきており、大変敬服しています。皆さんのご努力で、この苦難を乗り越え復興されることを心よりお祈り申し上げます。タイこのたびの壊滅的な地震および津波において、我々社員一同、被災された方々にお見舞い申し上げます。また、一刻も早い復旧を祈るとともに、Akebono Brake (Thailand) Co., Ltd. 社員一同、Oneakebonoの一員としてできる限りの協力をしていきたいと思います。■欧州日本で発生した地震と津波の悲惨な映像を見まして、社員一同心を痛めております。日本で働く社員の皆様に対して、心からお見舞いを申し上げると同時に、この苦境をともに乗り越えていきたいと思います。■インドネシアこの度の地震、津波災害の報に接し、P.T. Akebono BrakeAstra Indonesia 社員一同、深く心を痛めております。7年前、インドネシアも大地震、大津波により大きな被害を受け、日本をはじめ諸外国からたくさんの支援を得ました。同じ体験をしたものとして、また同じakebonoグループの一員として、復興に向けた努力を分かち合いたいと思います。

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