AKEBONO REPORT 2013
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 経営のグローバル化に対応し、akebonoがコンプライアンスのみならず、企業の社会的責任を正しく認識し、遂行していくために、「akebonoグローバル行動規範」「akebonoグローバル行動基準」を制定し、展開しています。 コンプライアンス意識の向上を図るべく、各種の教育プログラムを実施していますが、2012年度は、コンプライアンスに関する知識の定着を図るべく、国内の全社員を対象にコンプライアンスに関するテストを実施しました。問題の予防、早期発見と早期解決のため社内・社外に相談窓口を設け、契約社員も含めたakebonoグループの社員全員から相談を受け付けています。社外相談窓口は専門機関に委託しています。こちらでは匿名の相談も受け付け、相談内容および相談者の個人情報を守り、相談者に不利益な取り扱いは行いません。2012年度の社外相談窓口への相談件数は総数15件となりました。相談内容に対してはコンプライアンス委員会が中心となって調査を行い、解決と再発防止を図っています。 akebonoでは社員へのコンプライアンスに関するヒアリングを毎年行っていますが、2012年度は、国内のみならず海外のグループ企業でもヒアリングを開始し、国内外で合計100名以上の社員に対しヒアリングを実施しました。ヒアリングの結果、グループ全体において、コミュニケーションに関し問題があることがわかりましたので、社長自ら注意を喚起し、研修内容を見直しました。 さらに、近時自動車部品メーカーがカルテルの嫌疑で摘発される事件が増加していることに鑑み、カルテル対策にも力を注ぎ、国内外で研修、啓発活動などを実施しました。情報セキュリティ体制 akebonoは情報資産の適切な保護、適正な情報セキュリティ対策を講じるため、情報セキュリティ方針、情報セキュリティ規定・要領を制定するほか、情報セキュリティ委員会を設置し、各情報の重要性とリスクに応じた取り扱いを明確にして過失、事故、災害、犯罪などのあらゆる脅威からお客様ならびに社内のシステム・データを適切に保護しています。2012年度は、情報セキュリティ要領を見直し、28要領を3要領に集約し、国内外の従業員が理解しやすいよう改善しました。また、情報セキュリティ委員会の下にワーキンググループを設置し、各部署の情報セキュリティ担当者や情報システム管理者が、自部署の情報セキュリティリスクに対してセルフチェックを行う体制を作りました。PDCAサイクルで教育・訓練による意識向上と諸規定・要領の徹底を図り、情報セキュリティの確保に取り組んでいます。 違反者に対しては就業規則などに則り、厳正に対処するとともに、関連法令やその他規範を遵守し、環境変化にも対応した管理体制の継続的改善と向上に努めます。 また、akebonoでは、国際的な事業展開の増大、IT化の浸透、雇用の流動化に伴い、情報漏洩の可能性が高まっていることに鑑み、重要情報の管理を強化すべく体制を整備し、国内外で啓発活動を継続しています。リスクマネジメント体制 リスクマネジメント体制を構築する推進組織として、代表取締役社長を委員長、5名の管掌役員およびCFOを構成メンバーとするリスク管理委員会を設置しています。リスク管理委員会の下部組織として、リスク評価委員会(委員長は代表取締役副社長)を設置し、重点リスクの洗い出し、対応計画の指示、確認など、リスクマネジメント活動のPDCAサイクルを統括しています。 2012年度は品質、海外事業、技術、災害、欧州債務危機、超円高、人財、市場環境変化、電力不足、知的財産、調達環境、情報管理、コンプライアンス、環境対応の計14項目を全社重点リスクと定め、責任者、対応計画、達成スケジュールを策定し、リスク顕在化の可能性またはその被害を低減させるための活動を行いました。リスク低減活動の結果は年度末に重点リスク評価マップにまとめ、次年度の活動に活かしています。2013年度は全社重点リスクを重点管理テーマ(災害、調達環境、海外事業、環境・対応安全、情報管理・システム、品質の6項目)と通常管理テーマ(市場・経済状況変化、技術、コンプライアンス、知的財産、為替変動、人財育成・確保の6項目)の2種類に区分し、前者については、特にリスク評価委員会による低減活動のモニタリングを強化することにしました。また、2013年度からの特別活動として、対策部会を設けて、事業継続管理(BCM)の強化というテーマに重点的に取り組むことにしました。コンプライアンス体制の整備 akebonoではコンプライアンスを「『法令遵守』に限らず社会のルールやマナー、企業倫理や常識など、私たちが仕事をし、生活していく上で守るべきすべてのことに従って、社会人としての良識と責任をもって行動をしていくこと」と定め、取締役専務執行役員を委員長とした「コンプライアンス委員会」を設置しています。監査報告監査指示報告リスクマネジメント体制取 締 役 会監査役会リスク管理委員会◆全社重点リスクの決定と指示◆取組体制の決定 ◆有効性の評価運営会議(年3 回開催)◆特別リスクマネジメント活動の進捗把握テーマ:BCM(事業継続管理)の強化◆重点管理テーマの全社重点リスクの対応計画の確認と進捗把握全体会議(年1回開催)◆通常管理テーマの全社重点リスクの対応計画の確認と進捗把握部門・グループ企業/その他の部署の責任者◆当該部門・企業・部署の重点リスクの対応計画の策定と実施◆リスク自己点検:CSA(Control Self Assessment)の推進部署で認識するリスクへの対処各全社重点リスクの担当責任者◆取組体制の構築  ◆対応計画の策定と実施監査部(平時) リスク評価委員会グローバルリスク情報センター(有事)危機管理対策本部マネジメント・システムリスクマネジメント体制、コンプライアンス体制、情報セキュリティ体制事業環境に応じて重点テーマを設定し、リスクマネジメント、コンプライアンスの徹底と情報セキュリティ体制の整備に取り組んでいます。

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