AKEBONO REPORT 2013
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編集方針■曙ブレーキ工業株式会社およびグループ企業( 略称:当社、akebonoグループまたはakebono)では、環境問題に対する考え方、環境保全活動への取り組みとその成果を広く公開することを目的に、2002年度から「環境報告書」を作成・開示してまいりました。また、企業としての社会的責任(CSR)に基づく活動についてもアカウンタビリティ( 説明責任)を果たすべく、環境報告に社会性報告を合わせた「環境・社会報告書」を2005年度より発行してきました。さらに、ステークホルダーの皆様に多面的な情報を提供するコミュニケーション手段とするために、従来アニュアルレポート等に掲載されていた業績報告、財務諸表などの財務情報も本レポートに網羅することとし、「AKEBONO REPORT」として2009年度より発行しています。  ステークホルダーの皆様に当社の価値創造のプロセスを適切な形で開示する目的で、統合報告の国際的なフレームワークを提供する「国際統合報告審議会(I IRC)」の以下6つの基本原則のうち、特に戦略的焦点と将来志向を念頭におき開示を試みています。1.戦略的焦点と将来志向 4.重要性と簡潔性2.情報の結合性 5.信頼性と完全性3.ステークホルダー対応性 6.一貫性と比較可能性  2013年版においては、戦略的焦点の開示として、真のグローバリゼーション実現に向けた新中期経営計画「akebono New F ront ier 30-2013 」(aNF30-2013)を特集しました。また、ガバナンスの強化(p.18)、リスクへの対応(p.19)、ダイバーシティ(p.29)についても詳細な説明を試みています。将来志向のレポートを意識して、aNF30-2013および2020年に向けた製品開発について開示し、経営トップの考え方も詳細に示しました。また、将来の事業継続の観点から、東日本大震災・タイ洪水を踏まえ、さらに災害に強い企業への行動計画へ向けたBCP 策定とリスクマネジメントについて開示しました。■編集にあたっては、上記「国際統合報告審議会(I IRC)」の基本原則のほか、環境省の「環境報告ガイドライン(2012年度版)」、GR(I Global ReportingInitiative)ガイドライン第3.1版およびISO26000を参考にしました。また、一般の読者にも興味を持って読んでいただけるよう、読みやすく、平易な記述に努めました。さらに、各拠点での活動をご理解いただくため、具体的な事例を掲載しています。対象範囲■対象期間年間実績データについては2012年度(2012年4月1日~2013年3月31日)のものを報告しています。同時に、最新の活動についても概要を併記し、取り組みの“今”をご理解いただけるように努めました。■対象組織曙ブレーキ工業株式会社(開発、製造、生産企画、生産技術、調達、品質保証、自動車営業、補修品営業の各部門、他管理系部署、館林鋳造所およびAi -Ringを含む)、グループ企業各社( 主として、山形、福島、岩槻、山陽の4生産拠点および産機鉄道部品販売、アロックス、中央技術研究所、APS、あけぼの123、Akebono Brake Corporat ion、 Akebono Engineer ingCenter、Akebono Brake, El izabethtown Plant、Akebono Brake,Glasgow Plant、 Akebono Brake, Clarksville Plant、Akebono Brake,Columbia Plant (米国)、Akebono Europe S.A.S. (Gonesse)、 AkebonoEurope S.A.S. (Arras) (フランス)、Akebono Brake(Thailand)(タイ)、広州曙光、曙光( 蘇州)(中国)、PT. Akebono Brake Astra Indonesia(インドネシア))の活動内容やデータを報告しています。対象組織名については一部の企業名において略称を使用しています。正式名称についてはp.68-69グループ企業・拠点一覧をご覧ください。■年度の表記について本報告書では、4月1日から翌年3月31日までの会計期間につき、冊子全体の整合性と読者の便宜を図るため、年度表記を採用しています。そのため、財務諸表につきましても年度で統一して掲載しています。発 行 日: 2013年6月(前回発行日:2012年6月、次回発行予定:2014年6月)お問合せ先: 曙ブレーキ工業㈱ 広報室T e l:( 03)3668-5183F a x:( 03)5695-7391W e b 版: 曙ブレーキ工業㈱のホームページ上で、本報告書のWeb版を公開しています。あわせてご覧ください。U R L: http://www.akebono-brake.comAKEBONO REPORT 2013 第三者意見を受けていただいたご意見に対し、私たちは次のように考えました。読者の皆様からもご意見をいただければ幸いです。<統合報告書への歩み>弊社は2009年よりアニュアルレポートと環境・社会報告書を一冊に集約したAKEBONO REPORTを発行してきました(p. 73)。これを通じて、財務情報、環境情報、社会性情報の3つの情報が読者にわかりやすい形で一元的に伝えられていると考えています。さらに一歩進んで、3つの情報をより有機的に報告する方法を模索している中、IIRCから統合報告書に関する国際的枠組みの草案が発表されました。今回のレポートは、草案に述べられている6つの基本原則(p. 73)のうち、特に「戦略的焦点と将来志向」を主眼に作成しました。それに対し、トップメッセージ、特集、本文に価値創造の基本戦略と資本の活用状況がよく表わされているとご評価いただいたことは大きな喜びです。今後、統合報告書の両輪をなすIIRCの報告書枠組みと統合的思考をさらに深化させ、AKEBONO REPORTの質を高めていきたいと考えています。【統合報告書】本レポートでは財務・環境・CSR・ガバナンス情報を有機的に開示するIntegrated Reportを指す。【アニュアルレポート】主に海外の株主・投資家や取引先に向け、財務諸表など経営内容についての総合的な情報を公開する年次報告書。【IIRC】国際統合報告評議会(The International Integrated Reporting Council)【統合的思考】組織と各種資本(財務、製造、知的、人的、社会・関係、自然)の関係についての積極的な検討、考察。(IIRCの草案より抜粋)<グローバル企業の役割>弊社はグローバルネットワークの確立を経営方針(p. 1)の大きな柱に据えています。さまざまな国籍や価値観を有する人々が集まり、ひとつのチームとして機能するには、お互いの相違を認識、理解、尊重し、活かしていくことが重要と常に考え、行動しています(p. 3)。また、地域に根付くため、ステークホルダーとのコミュニケーションを重視、マネージメント層にもローカルスタッフを積極的に起用しています(p. 22、p. 29)。こうした弊社の姿勢に関して、細部まで高く評価いただいたのは非常に喜ばしいことです。引き続き、真のグローバリゼーションを実現していくための課題に取り組んでいきます。【ステークホルダー】利害関係者(例:お客様、お取引先様、地域住民、自治体、従業員、等)<コーポレートブランディング(CB)やCSR活動の経営戦略上の価値>弊社におけるコーポレートブランディング・CSR活動の経営戦略上の最も重要な意義は、「単に製品を造っているのではなく、社会に安全・安心をお届けしている」ことを自覚することによる「社員の自社への誇りの向上」および「さらに社会に貢献していくという熱意の醸成」です。コーポレートブランディングもCSR活動も近道は無く、地道に足元から一歩一歩進めていかなければならない活動です。これまでも全社で意識共有を進め、一人ひとりが実践してきたつもりですが、独自に行っている社内外意識調査の結果からは、全社で意識統一ができているとは言えない部分もあります。会社のブランドは、一人ひとりの意識の総和を社会から評価していただくことで価値が決まります。そのため、自らのブランドとは何かということを常に問い直しながら、それを足元の活動に反映しています。これらの地道な活動を続けることにより、さらなる製品やサービスの質の向上につなげ、社会の持続的発展に貢献し続けていきます。そうして社会貢献を続けることが、弊社の社会的信頼性の向上、ひいては企業価値の向上につながります。引き続き全社を挙げて、地道に着実に徹底的にこれらの活動に取り組んでいきます。<企業の社会への影響に対する責任>ステークホルダーにとって重要な事項は、ポジティブ、ネガティブを問わず開示していきたいと考えています。2013年6月13日 地球環境委員会 委員長 取締役専務執行役員 西垣 順充見通しに関する注意事項このレポートに記載されている、現在の計画や見通し、戦略、業績などのうち、歴史的事実でないものは、現在入手可能な情報から当社が判断した仮定および所信に基づく見込みです。これらの記述は、当社の事業領域を取り巻く経済情勢、市場競争の動向、為替レート、税制や諸制度などにかかわるリスクや不確定な要素を含んでいます。また、リスクや不確定な要素はこれらに限定されるものではありません。従って、実際の業績は、さまざまな要因によって、当社の見込みとは大きく異なる可能性があることをご承知おきください。

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