AKEBONO REPORT 2013
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特集:2020年に向けた製品開発One akebonoとして、高品質のモノづくりをグローバルに追求しますグローバル市場における技術の差別化は、新中期経営計画にある「共通化・標準化+特性(C&S+t)」と「グローバルプラットフォーム(GPF)」がキーワードです。2020年に向けたこれからの製品開発について、若手技術者12名が語ります。「研究開発をマネジメントする」――TPMによる新たな試みTPM(Technical Program Management)は2013年、akebonoの研究開発部門に設けられた新しい組織です。お客様と研究開発の仲立ちとなることで、C&S+tの推進に貢献します。中田 大地(なかだ だいち)2008年入社開発部門 TPM“コミュニケーションを円滑化して開発における時間的ロスをなくしたい” TPMは2013年1月に発足した部署で、研究開発のマネジメントと業務改善を担っています。TPMが生まれる以前は、お客様とのコミュニケーションを開発設計者が直接行っていましたが、連絡業務に時間がかかり、研究開発に使える時間は限られていました。そのプロセスを集約し、社内の開発資源を有効に活用することがTPMの目的です。 現在は、メーカー担当を含めて約30名ほどのスタッフが、2つの適用開発部門をマネジメントしています。業務の内容はお客様と社内の開発設計者との橋渡しやスケジュールも含めた調整をはじめ、必要に応じて開発設計者と社内の他部署との連携をサポートすることもあります。 TPMに期待されているのは、開発設計者が「躊躇する」「立ち止まる」ことのない開発環境をつくることだと思っています。そのためにも、多様化する一方のお客様ニーズを一旦整理し、より精度の高い「C&S+t」を確立することが重要です。それによってこれまでベテランの「カン・コツ」に頼っていた初期の仕様決定も共通化・標準化でき、近年の自動車開発のスピード化にも対応が可能になります。理想とするのは「百品一様」。そうすれば、業務も「見える化」し、技術の伝承もしやすくなるはずです。「C&S+t」の推進には社内の良好なコミュニケーションも大切だと思い、問い合わせや連絡に対応するときは笑顔を心がけています。内田 雅樹(うちだ まさき)2005年入社開発部門 TPM“日本、北米、中国、インドネシア、どの地域でもOneDesignで生産できるシステムを作りたい” メーカー担当としてお客様の開発設計者とのコミュニケーションを担っています。現在の課題はお客様のニーズの特徴を把握することと納期の順守です。

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