AKEBONO REPORT 2014
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リスクマネジメント体制 リスクマネジメント活動の推進組織として、委員長の代表取締役社長と社内取締役で構成されるリスク管理委員会を設置しています。リスク管理委員会の下部組織として、リスク評価委員会(委員長は代表取締役副社長)を設置し、重点リスクの分析、対応計画の指示、確認など、リスクマネジメント活動のPDCAサイクルを統括しています。2013年度は全社重点リスクを重点管理テーマと通常管理テーマに区分し、前者については、リスク評価委員会による低減活動のモニタリングを強化しました。全社重点リスクは、従来と同様に、責任者、対応計画、達成スケジュールを策定し、リスク顕在化の可能性またはその被害を低減するための活動を行いました。また海外事業拠点でも、それぞれの重点リスクを分析し、リスク対応計画の策定から始まるPDCA管理の実施体制を構築しています。また2013年度からは特別活動として、対策部会を設置し、事業継続管理(BCM)の強化をテーマに重点的に取り組み、震度6強の地震発生を想定したBCPの策定に向けた部会活動を本格的に開始しました。2014年度はBCM対策部会の活動を継続する一方、6項目の特別管理リスクと7項目の通常管理リスクを全社重点リスクとして取り上げ、国内外でそのリスクマネジメント活動を展開する計画です。コンプライアンス体制の整備 akebonoではコンプライアンスを「『法令遵守』に限らず社会のルールやマナー、企業倫理や常識など、私たちが仕事をし、生活していく上で守るべきすべてのことに従って、社会人としての良識と責任をもって行動をしていくこと」と定め、執行役員を委員長とした「コンプライアンス委員会」を設置しています。また、経営のグローバル化に対応し、コンプライアンスのみならず、企業の社会的責任を正しく認識し、遂行するため「akebonoグローバル行動規範」「akebonoグローバル行動基準」を制定し、展開しています。 さらにコンプライアンス意識の向上のため、各種の教育プログラムを実施し、2013年度は国内の全社員を対象にコンプライアンスに関するテストの実施やマネジメント・システムコンプライアンスに関する知識の更なる定着のため、国内マネジメント・システムの社員向けに従来行われていた階層別研修にコンプライアンス研修を組み込み、ハラスメントや情報管理を含むコンプライアンスの問題全般に対する啓発に努めています。 問題の予防、早期発見・解決においては、社内外に相談窓口を設け、契約社員を含むakebonoグループの全社員から相談を受け付けています。専門機関に委託している社外相談窓口では匿名の相談が可能で、相談内容および相談者の個人情報を守り、相談者に不利益な取り扱いは行いません。2013年度の社外相談窓口への相談件数は17件となりました。相談内容に対してはコンプライアンス委員会が中心となり調査し、解決と再発防止を図っています。また2013年度は「お取引先様困りごと通報窓口」を今年1月に新設し、akebonoのコンプライアンスに関するお取引先様の通報対応を開始しました。5月末までの通報件数は0件です。 akebonoでは社員へのコンプライアンスに関するヒアリングを毎年行っており、2013年度に実施した国内外のグループ企業、計200名以上の社員へのヒアリング結果は、業務や職場のコミュニケーションの改善に役立てています。このところの自動車部品メーカーがカルテルの嫌疑で摘発される事件の増加や、日系企業が海外で贈賄の容疑で訴追されるケースの増加をふまえ、カルテルや賄賂の対策にも注力し、研修、啓発活動などを実施しました。情報セキュリティ体制 akebonoは情報資産の適切な保護、適正な情報セキュリティ対策を講じるため、情報セキュリティ方針、情報セキュリティ規定・要領の制定や、情報セキュリティ委員会の設置により、各情報の重要性とリスクに応じた取り扱いを明確にして過失、事故、災害、犯罪などのあらゆる脅威からお客様ならびに社内のシステム・データを適切に保護しています。また情報セキュリティ委員会の下にワーキンググループを設置し、各部署の情報セキュリティ担当者や情報システム管理者が、自部署の情報セキュリティリスクに対してセルフチェックを行う体制をつくりました。PDCAサイクルで教育・訓練による意識向上と諸規定・要領の徹底を図り、情報セキュリティの確保に取り組んでいます。違反者に対しては就業規則などに則り、厳正に対処するとともに、関連法令やその他規範を遵守し、環境変化にも対応した管理体制の継続的改善と向上に努めます。 またakebonoでは、国際的な事業展開の増大、IT 化の浸透、雇用の流動化に伴い、情報漏洩の可能性の高まりをふまえ、2012年度に見直した情報セキュリティ要領を2013年度は海外グループ企業にも適用し、重要情報の管理を強化すべく体制を整備し、国内外で啓発活動を継続しています。リスクマネジメント体制、コンプライアンス体制、情報セキュリティ体制リスクマネジメント、コンプライアンスの徹底と情報セキュリティの方針を全社員で共有し、体制の整備に取り組んでいます。 2013年度全社重点リスク2014年度全社重点リスク 重点管理テーマ通常管理テーマ特別管理リスク通常管理リスク1 災害市場・経済状況変化技術革新・新商品開発市場・経済状況変化2 調達環境技術海外事業展開環境・安全規制対応3 海外事業規制対応コンプライアンス生産技術・設備自然災害4 環境・安全規制対応知的財産情報管理システムコンプライアンス5 情報管理システム為替変動品質知的財産6 品質人財育成・確保人財・労務原材料調達7 ? ? ? 財務

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