AKEBONO REPORT 2014
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2013年度からスタートした3カ年計画「aNF30-2013」では重点施策を1.将来に向けた技術の差別化、2.革命的な原価低減に向けた努力の継続と海外への展開、3. 日米中心から日米欧アジアへのグローバル化の加速、としています。展開2年目となる2014年度は、初年度で明らかになった挑戦課題を踏まえ、3つの年度方針を展開しています。それは①高性能量販車(ハイパフォーマンス車=HP)およびグローバルプラットフォーム車(GPF)向けという「二大基軸プログラムの本格的立ち上げ」、②日本の製造拠点の中心となる岩槻製造㈱をグローバルな生産技術の発信基地とする「岩槻再創」、③質的にも人数的にも不足している「グローバル人財(人材)の育成」です。二大基軸プログラムでの挑戦課題を一つひとつつぶし、本格的な立ち上げへ 「aNF30-2013」の核である二大基軸プログラムは昨年度から具体的な展開に入り、試作や一部の生産を開始しました。2013年3月には、HP向け製品に先行して、英国マクラーレン社の超高性能ロードカー「P1TM」用ブレーキシステムの納入が始まり、HPにおいても欧州自動車メーカーの高性能量販車向け製品の受注が決定し、本格的な生産立ち上げに向One Team One akebonoでOne Goalをめざす akebonoは2014年、創業85周年を迎えましたが、この長い歴史の中で、これまでに3つの大きな転換期を経験してきました。第1の転換期は日本のモータリゼーションを目前に控えた1960年、世界的なブレーキメーカーだった米国ベンディックス社との技術提携です。これを契機に総合ブレーキメーカーへと飛躍しました。第2の転換期は1986年、米国自動車メーカーゼネラルモーターズ(GM)社との合弁会社を米国ケンタッキー州に設立し、その後、本格的な海外展開を図りました。第3の転換期は2010年、世界的な自動車部品メーカーであるロバート・ボッシュ社の北米ブレーキ事業を譲り受け、「真のグローバリゼーション」への第一歩を踏み出しました。そして現在、その実現に向けて、新中期経営計画「akebono New Frontier 30-2013(aNF30-2013)」を展開しています。「真のグローバリゼーション」とは国籍、言語、教育、習慣など、さまざまな価値観を持った社員が、お互いの違いを認め、お互いを融合させ、One Teamとなって唯一無二のOne akebonoを創り上げ、One Goalである世界中のお客様のニーズに対応するということです。これを達成しなければ、15年後の100周年を迎えることはできないという危機感を抱いています。トップメッセージ85周年をひとつの節目に過去に学び、将来を考え、社員一体となって、「真のグローバリゼーション」をめざします。マクラーレンの超高性能ロードカー「P1?」用akebono製ブレーキシステム

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