AKEBONO REPORT 2015 事業・CSR活動報告
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 2014年度は北米において受注量が急激に増加したため、生産問題が発生しました。akebonoは、この問題に対して全社を挙げて対応を図っており、早期の業績回復をめざします。生産問題発生の背景 2014年、北米経済が好転したことにより、自動車販売は好調となりました。これによりABEでは、6月以降生産数量の大幅な増加と、モデルチェンジ等の新規受注製品の生産立ち上げが重なり、ディスクブレ―キの生産ラインに高い負荷がかかることとなりました。その結果、3直7日(週7日、3シフト24時間勤務体制)での生産が続き、機械設備の保守・補修が徹底できないまま生産を継続せざるを得ない状態に陥りました。 また11月以降のさらなる急激な受注増加によって、ABEだけではなく、ABGでも、ABEと同様に3直7日体制が避けられない状況となりました。 高負荷状態の生産の連続による設備故障の頻発や不良製品率の上昇により生産が混乱しました。これを補うため、他拠点からの空輸による緊急輸送対応が行われました。この緊急輸送費の発生や、人員の増強による労務費の増大などにより利益が損なわれました。生産問題解決に向けて 状況を打開するため、まず生産余力のある他地域への生産移管による負荷軽減を行いました。さらに日本から北米に熟練社員を派遣し現地メンバーとともに生産問題を解決しました。現状と来期の見込み 全社を挙げた対応の結果、ABEとABGともに、各工程の可働率は改善しています。引き続き、日本から派遣した熟練社員が、生産技術の改善や設備保全への対応と、現地スタッフへの指導にあたっています。2015年度上期は今回の影響が残るものの、通期では黒字化を予想しています。今回の経験を糧に、より柔軟に対応できるグローバル生産体制の確立をめざします。特集2:akebonoのこれから今後の取り組みakebonoは、持続的な成長に向けたさまざまな取り組みを行っています。 2015年度、akebonoは中期経営計画「akebono NewFrontier 30-2013」の最終年度を迎えます。北米事業の影響により2014年度の業績は目標達成とはなりませんでしたが、akebonoは85年の歴史の中で蓄積された技術と、3度の転換期を乗り越えた経験を活かし、2015年度は現在抱える課題を克服し、より高く飛躍するべく、さまざまな施策に取り組みます。北米ABEにおける生産問題への対応Akebono Brake, Elizabethtown Plant20 AKEBONO REPORT 2015 曙ブレーキ工業株式会社

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