AKEBONO REPORT 2015 事業・CSR活動報告
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リスクマネジメント体制 リスクマネジメント活動の推進組織として、委員長である代表取締役社長と社内取締役で構成されるリスク管理委員会を設置しています。リスク管理委員会の下部組織として、リスク評価委員会(委員長は代表取締役副社長)を設置し、全社重点リスクの総括的管理とBCM(事業継続管理)の取り組み推進という2大機能を果たすため、重点リスクの分析、対応計画の指示、確認など、リスクマネジメント活動のPDCAサイクルを統括しています。 2014年度は全社重点リスクを特別管理リスク6項目と通常管理リスク7項目に区分し、リスク評価委員会によるリスク低減活動進捗状況と課題につきモニタリングを行いました。 2015年度は、10項目の全社重点リスクを取り上げPDCA管理を行います。またBCM活動としては、事業中断の原因となりうるすべての危機的な発生事象まで範囲を広げ、国内外での活動計画を策定し、実施していきます。 全社重点リスク:品質リスク、労政リスク、財務リスク、カルテルリスク、環境・安全リスク、原材料調達リスク、知財リスク、情報システムリスク、与信リスク、広報リスク BCMテーマ:日本での自然災害リスク、海外での自然災害リスク、海外でのカントリーリスク・セキュリティリスク、国内外でのサイバー攻撃リスク、国内外でのパンデミック発生リスク【PDCA】Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返すことにより業務を継続的に改善する手法コンプライアンス体制の整備 akebonoではコンプライアンスを「『法令遵守』に限らず社会のルールやマナー、企業倫理や常識など、私たちが仕事をし、生活していく上で守るべきすべてのことに従って、社会人としての良識と責任をもって行動をしていくこと」と定め、常務執行役員を委員長とした「コンプライアンス委員会」を設置しています。 経営のグローバル化に対応し、akebonoがコンプライアンスのみならず、企業の社会的責任を正しく認識し、遂行していくために、「akebonoグローバル行動規範」「akebonoグローバル行動基準」を制定し、展開しています。2014年度の活動報告 コンプライアンス意識の向上のため、各種の教育プログラムを実施し、2014年度は国内の全社員を対象にコンプライアンスに関するテストの実施やマネジメント・システムコンプライアンスに関する知識のさらなる定着のため、国内の社員向けに従来行われていた階層別研修にコンプライアンス研修を組み込み、ハラスメントや情報管理を含むコンプライアンスの問題全般に対する啓発に努めています。マネジメント・システム 問題の予防、早期発見・解決においては、社内外に相談窓口を設け、契約社員を含むakebonoの全社員から相談を受け付けています。専門機関に委託している社外相談窓口では匿名の相談が可能で、相談内容および相談者の個人情報を守り、相談者に不利益な取り扱いは行いません。2014年度の社外相談窓口への相談件数は15件となりました。相談内容に対してはコンプライアンス委員会が中心となり調査し、解決と再発防止を図っています。また2014年1月にakebonoのコンプライアンスに関するお取引先様の通報対応を目的に開設した「お取引先様困りごと通報窓口」への5月末までの通報件数は0件でした。 akebonoでは社員へのコンプライアンスに関するヒアリングを毎年行っており、2014年度に実施した国内外のグループ企業、計200名以上の社員へのヒアリング結果を、業務や職場のコミュニケーションの改善に役立てています。近年の自動車部品メーカーがカルテル嫌疑で摘発される事件の増加や、日系企業が海外で贈賄の容疑で訴追されるケースの増加をふまえ、カルテルや贈収賄の対策にも注力し、研修、啓発活動などを実施しました。情報セキュリティ体制 akebonoは情報資産の適切な保護、適正な情報セキュリティ対策を講じるため、情報セキュリティ方針、情報セキュリティ規定・要領の制定や、情報セキュリティ委員会の設置により、各情報の重要性とリスクに応じた取り扱いを明確にして過失、事故、災害、犯罪などのあらゆる脅威からお客様ならびに社内のシステムデータを適切に保護しています。また情報セキュリティ委員会の下にワーキンググループを設置し、各部署の情報セキュリティ担当者や情報システム管理者が、自部署の情報セキュリティリスクに対してセルフチェックを行う体制をつくりました。PDCAサイクルで教育・訓練による意識向上と諸規定・要領の徹底を図り、情報セキュリティの確保に取り組んでいます。違反者に対しては就業規則などに則り、厳正に対処するとともに、関連法令やその他規範を遵守し、環境変化にも対応した管理体制の継続的改善と向上に努めます。 またakebonoでは、国際的な事業展開の増大、IT化の浸透、雇用の流動化にともない、情報漏洩リスクの高まりをふまえ、2012年度に見直した情報セキュリティ要領を2013年度は海外グループ企業にも適用し、重要情報の管理を強化すべく、グローバルで統一した体制を整備し、国内外で啓発活動を継続しています。加えて2015年度からは、最近のサイバー攻撃の主流となり、ますます手口が巧妙化している「標的型攻撃」への対応強化をグローバルで展開することに注力していきます。リスクマネジメント体制、コンプライアンス体制、情報セキュリティ体制リスクマネジメント、コンプライアンスの徹底と情報セキュリティの方針を全社員で共有し、体制の整備に取り組んでいます。22 AKEBONO REPORT 2015 曙ブレーキ工業株式会社

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