AKEBONO REPORT 2016
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事業概況Ai-Ring(アイ・リンク)は、自動車部品メーカーとしては国内最大規模のテストコースであり、高速制動試験などさまざまな実車ブレーキ評価試験を行うことができます。2016年10月に完成予定の新生Ai-Ringでは、新たにワインディング路や悪路総合評価路、坂路などの各種テストコースを拡充する計画です。これらのコースを活用し、高性能車向け製品のさらなる性能向上、品質向上と、電動ブレーキの開発強化に取り組んでいきます。また、設計段階での安全性を最優先で確保するために、ダイナモ実験設備(ブレーキ試験機)を増設する予定です。これによって台上評価~ダイナakebonoは「市販ロードカー用高性能自動車ブレーキの開発と量産化」で、一般社団法人日本機械学会より2015年度「日本機械学会賞(技術)」を受賞しました。このブレーキシステムは、英国マクラーレン社の超高性能ロードカー「P1™」に搭載されています。同賞は、日本の機械工学と工業の発展を奨励することを目的に設けられたもので、1958年の開始以来、毎年、優れた論文、技術、製品が表彰されています。今回の受賞では、「超高速・高温域からの安定した制動力」、「大幅な軽量化」、「市街地走行での快適性」の3点を高次元で実現した点が評価されました。akebonoの受賞は1982年以来34年ぶり、2回目となります。日本機械学会賞(技術)を受賞TOPICSモ評価~実車評価までを同施設内で実施することが可能になります。akebonoは、実車を基軸にした評価能力の向上、NVH※解析技術やシミュレーション技術の向上による開発リードタイム削減を実現していきます。グローバル開発体制を確立し、さらなる開発競争力の向上を目指すとともに、グローバルでの評価技術の集約の実施や、ブレーキの専門家として自ら提案できる人財を育成する開発技術者育成を行う場としても活用していきます。ブランディング活動の取り組みとしてakebonoでは、ISO9001に加えて、海外自動車業界で一般的に導入されている品質マネジメントシステムISO/TS16949の認証を取得し、維持展開を行っています。さらに、自動車電子制御部品の機能安全に関するISO 26262についても、外部専門家の協力のもと導入に向けた取り組みを進めています。グローバルでの競争力を強化する新生Ai-Ring品質マネジメントシステム(ISO/TS16949、ISO26262)Ai-Ring(アイ・リンク)※ NVH:Noise Vibration Harshness (鳴き、振動、路面の凹凸による振動)「P1™」用ブレーキシステムAKEBONO REPORT 2016曙ブレーキ工業株式会社28

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