AKEBONO REPORT 2017
26/48

経営状況2PART2016年度の振り返り日本事業は、新規受注の増加や海外からの生産移管、補修品売上の増加もありましたが、上期の自動車販売の低迷や輸出用小型トラックの減産、産業機械製品の輸出販売の減少などによる受注減で、売上高は809億円(前期比2.7%減)となりました。利益面では、生産・調達の合理化や経費削減、海外グループ企業の開発費の見直しなどの効果があり、営業利益は41億円(前期比26.5%増)となりました。2016年度の振り返り北米事業立て直しに向けた諸施策は、当初の計画を上回る早いペースで成果を上げてきており、またお客様からの新規の引き合いも回復しました。売上高については、受注は依然として高い水準で推移しており、USドルベースでは1.3%の増収となりましたが、円高の影響(△160億円)により、1,531億円(前期比8.2%減)となりました。また、前年度、多額の損失を計上する原因となった生産混乱は、各施策の実行により収束しつつあること、その他諸施策の実行の成果が表れてきたことから収支は大きく改善し、営業利益は32億円の損失(前期は営業損失112億円)にとどめることができました。2017年度の見通し日本は穏やかな景気拡大が予想され、また前年度に生じた燃費問題の影響から脱し、前年に対して若干上回ることが想定されますが、2018年3月期の日本事業の売上高は765億円(前期比5.4%減)を見込んでいます。営業利益についても、合理化や経費削減に取り組む一方で、売上減少の影響や労務費の増加などの影響で減益を見込んでいます。● 北米事業での重点施策の進捗状況1. 組織・管理体制の抜本的な改革CEOやCFOをはじめ、工場長や営業、生産、調達部門の責任者を新規に採用するなど、経営層や組織の中核となる人財を刷新し、組織・管理体制の強化を図ってきました。また、社員の意識改革とともに、就労環境の改善を図っており、2016年度はこれらの効果が表れ、大きく収益を改善することができました。2017年2月には人事部門の責任者を新たに採用し、組織・管理体制の再構築は完了しています。今後さらに、グループ内での連携の強化を図り、akebonoの「モノづくり」の原点に戻った生産性の改善と生産能力の増強を中心とした北米事業の生産体制再構築、オペレーションの安定化にグループ一丸となって在日フランス商工会議所が主催する「第6回 フレンチビジネス大賞2017」において、akebonoの「高性能自動車用ブレーキの開発と量産化」がイノベーション賞を受賞しました。このブレーキは、マクラーレン社が2013年に発売した超高性能ロードカー「P1TM」に搭載されているものです。フレンチビジネス大賞は在日フランス商工会議所会員企業の優れた活動を称えるために設けられた賞で、審査は在日フランス商工会議所理事、オピニオンリーダー、ジャーナリストからなる5名の審査委員により、製品やサービスの成功、革新性、社会貢献、企業倫理といった観点で行われました。授賞式はティエリー・ダナ駐日フランス大使の出席のもと行われ、記念のトロフィーが授与されました。第6回 フレンチビジネス大賞2017 イノベーション賞を受賞フレンチビジネス大賞授賞式の様子地域別事業概況 |日本地域別事業概況 |北米25 AKEBONO REPORT 2017

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る