AKEBONO REPORT 2017
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事業概況EURO® Ultra-PremiumセラミックディスクブレーキパッドABCが製造する米国市場向けEURO® Ultra-Premiumセラミックディスクブレーキパッドが最優秀輸入アフターマーケット製品賞を受賞しました。同賞は米国の自動車団体であるImport Vehicle Communityにより授与されるもので、ABCが同賞を受賞したのは2014年に続き2度目となります。EURO® Ultra-Premiumセラミックディスクブレーキパッドは、欧州車向けに設計された製品で、欧州車に期待される高い制動性能、コントロール性や滑らかな制動感を実現しています。さらに、このパッドは、ブレーキで問題となるノイズ、バイブレーション、ハーシュネスの減少といった面で最高レベルの性能を誇るとともに、ブレーキダストを大幅に削減しホイールの汚れを防ぎます。加えて、米国の一部の州で発効されている化学物質規制に対応し、銅の含有率を最小限に止め環境への配慮も行っています。EURO® Ultra-Premiumセラミックディスクブレーキパッドは、商業的な成功、品質評価、当該製品に対する需要の高さ、流通プロセス、パッケージング、販売網における収益性などがAkebono Brake Corporation(ABC)製EURO® Ultra-Premiumセラミックディスクブレーキパッドが最優秀輸入アフターマーケット製品賞を受賞取り組み、さらなる収益改善につなげていきます。2. 生産負荷軽減による生産性改善グループ内各生産拠点の稼働状況やロジスティクスコストの再精査を行い、摩擦材など一部の生産品目をグループ内の他の生産拠点(日本・タイ)に移管するなど、グローバルでの生産最適化を推進してきました。旺盛な需要を背景に長期にわたり3直7日稼動の体制を強いられてきましたが、これら生産の最適化により、一部のラインを除き3直6日稼働や2直稼働へと生産体制が改善し、計画的な設備の保守や保全活動の実施が可能となってきました。その結果、生産遅れにより発生した多額の緊急輸送費が大幅に削減されるなど、収益改善の効果が現れてきています。今後さらに、生産の最適化および安定化を図っていきます。3. 生産能力の増強欧米地域を中心に高まるアルミ製キャリパーの需要に対応するため、日米間が連携を取りつつ、2016年4月にアルミキャリパー生産工場であるABCSの生産能力を増強し、同年10月から本格的な稼動を開始しました。また、ABGについても、利益率が高く、強い需要が見込まれる補修品ビジネス向けの摩擦材生産設備を2017年2月に増強しました。引き続き、市場の動向を見ながら、ピックアップトラックやSUV向け製品など、お客様から必要とされる製品群の生産能力の増強を図っていきます。4. 販売価格と仕入れ価格の精査北米事業の収益構造改善のため、販売価格および仕入れ価格の適正化も含めた見直しを実施しました。これらの効果は、今年度はもとより次年度以降も北米事業の業績に寄与していきます。2017年度の見通し2016年度に実施した価格改定の効果はあるものの、北米市場の販売台数減少および一部プラットフォームの生産終了の影響を受け、売上高は減少する見通しです。利益については、価格の改定や生産性の改善など、北米事業の立て直しのための施策が奏功していることに加え、前年度コンサルタント費用や緊急輸送費など一過性費用が大きく減少することにより、営業利益は大きく改善する見通しです。総合的に評価され、米国で販売されている数百におよぶ欧州車向け製品の中から選定され受賞しました。AKEBONO REPORT 2017 26Part 2 経営状況

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