AKEBONO REPORT 2017
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経営状況2PART2016年度の振り返り市販向けの摩擦材ビジネスが減少しましたが、グローバルプラットフォーム(全世界での車台共通化)車向け製品のビジネス拡大や高性能量販車向けディスクブレーキ製品の販売が本格化したこともあり、売上高は116億円(前期比6.5%増)となりました。利益面では、経費削減などの効果があったものの、ABSKでの増産に向けた一時的費用が増加していることや、利益率の高い摩擦材ビジネスが減少したことにより売上構成が悪化し、13億円の営業損失(前期は営業損失9億円)となりました。2016年度の振り返り中国では、SUVブームおよび減税措置による小型車の販売好調により受注が増加し、売上高は200億円(前期比2.8%増)となりました。利益面では、労務費増に加え、ライン増加に伴う減価償却費や環境規制への対応コストが増加しているものの、摩擦材ビジネスの受注増加による売上構成変化およびコスト削減努力により、営業利益は26億円(前期比1.7%増)となりました。タイでは、輸出用小型車の増産や、新規受注製品の生産開始、生産最適化のための北米からの生産移管品などに地域別事業概況 |欧州地域別事業概況 |アジア2017年度の見通し欧州のディスクブレーキ生産拠点であるABSKが本格稼働を始め、今後、増産に向けた安定供給のための設備の増強や日本からの支援などの費用がかさむことが予測されます。これにより営業損失が拡大する見込みです。同工場はakebonoの戦略の1つとして掲げている高性能ブレーキビジネス拡大にとって最も重要な拠点と位置づけ、事業基盤確立に注力していきます。また、これまではベルギーにあった当社の100%子会社がフランス・ドイツ・スロバキアの現地法人3社を統括してきましたが、2017年4月より本社が各国の3社を直接統括する体制としました。これによりグローバルネットワークをより強固にし、欧州事業の業績向上につなげていくよう努めていきます。よる受注増加があり、売上高は66億円(前期比10.1%増)となりました。利益面では、売上増による利益増加があったものの、小型車向け新規ビジネスの立ち上げに伴う減価償却費の増加や労務費上昇の影響および11月より操業を開始した鋳物工場の立ち上げ費用負担が発生し、営業利益は4億円(前期比9.5%減)の減益となりました。インドネシアでは、政府が推進するローコストグリーンカー(LCGC)対応のMPV(多目的乗用車)向け新規ビジネスの受注に加え、欧州向けグローバルプラットフォーム車製品の出荷が引き続き好調なこともあり現地通貨ベーAkebono Europe S.A.S. (AESA)がオートメカニカに出展2016年9月にドイツ・フランクフルトで開催された「オートメカニカ フランクフルト 2016」にAESAがブースを出展しました。オートメカニカは自動車に関わるサービス業のために開催される世界有数の規模を誇る見本市です。今回は、自動車産業における主要企業から工房・小売店まで、74カ国4,820の出展がありました。AESAのブースには、ヨーロッパ・中東・アフリカなど30カ国から300名以上の方が来場しました。生産中のブレーキパッドとキャリパーに加えて、新しい銅フリーパッドも展示しました。このパッドは、耐フェード性と快適性を備え、性能・ノイズ・ペダルフィーリングを向上し、ホイール汚れを低減します。「オートメカニカ フランクフルト 2016」akebonoブース27 AKEBONO REPORT 2017

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