AKEBONO REPORT 2017
33/48

Part 3 サステナブル経営● 3R(リデュース・リユース・リサイクル)への取り組み● CO2排出量の削減● ゼロエミッションの追求● 産業廃棄物の削減● ISO14001の推進● 輸送資材の工夫● 改正省エネ法への対応※1 電気集塵機:放電極からのコロナ放電により大気中の塵やオイルミストを帯電させ、集塵極で集塵する装置。電流が小さいためランニングコストを低くすることが可能。※2 低温プラズマ処理:低温プラズマは気体の1%程度をプラズマ化(陽イオンと電子に分離)したもので、常温でもプラズマ電子(数千℃)を有し、有機物質を分解することが可能。※3 スクラバー処理:大気中の塵や物質を水シャワーで吸着捕集する。調達での取り組みグリーン調達・グリーン購入akebonoは、「グリーン調達ガイドライン」(2005年度策定、2011年度改訂)に基づき、お取引先様のご協力のもと、環境負荷の少ない材料、部品、副資材を調達するなど、資材購入段階から環境およびCSRに配慮する取り組みを進めています。お取引先様に対してもISO14001をはじめとする外部機関の認証取得活動を推奨し、環境マネジメントのレベルアップを働きかけています。今後の課題として、海外拠点における展開にも積極的に取り組んでいきます。高懸念環境負荷物質への対応高懸念環境負荷物質(SVHC※)や使用禁止物質の含有調査に際しては、お取引先様のご理解とご協力を得た上で、製品単位で使用する部品や材料の確認を行い、お客様への報告を行っています。また、各法令に準拠した購入品への表示等の対応も進めています。生産での取り組み大気浄化システムの導入大気汚染が深刻化している中国では、各地の工業団地で自主基準が課せられることがあります。蘇州では大気浄化システム(電気集塵機※1、低温プラズマ処理※2、スクラバー処理※3、活性炭処理、活性炭再生)を新設し、法律よりも厳しい自主基準に適合しました。この浄化システムは空気の脱臭にも寄与します。環境に優しい設備の設計に向けた若手技術者の育成akebonoでは、将来の設備設計を担う技術者の育成を目的とした、「1個の動力で動くブレーキ製造工程のミニチュアラインをつくる」というプログラムを実施しています。このプログラムでは、生産技術部門に配属された1~5年目の若手チームが、通常業務のほかに「ミニチュアラインづくり」を兼務し、企画、設計から製作までを一貫して行います。この取り組みは2010年度から実施しており、2016年度は次世代摩擦材製造設備のミニチュアラインを製作しました。元となる実際の設備は2012年に山形製造に導入されたもので、小さな生産単位での製造が可能となるようラインの設計を見直し、電力消費量を従来の半分まで削減することを実現しています。ミニチュアライン製作においては、各工程の動作性に加え、ライン全体のタイミング連動などにも配慮し、動作部の軽量化などさまざまな工夫を施しています。今後も、ライン全体を俯瞰し、省エネで高効率な設備設計を自らの手で実現していく技術者の育成に取り組んでいきます。物流での取り組みエコ運転への取り組みakebonoグループの運送事業会社であるアロックスではトラック動態管理システムを導入しています。トラック動態管理システムとは、各トラックの走行データ(エンジン回転数・車速・加速度・位置情報など)を本社に自動送信し、そのデータや天候・渋滞情報をもとに、運行管理者が各ドライバーに渋滞回避や休憩の指示などを与えることで、安全や環境に配慮した運行を可能にするシステムです。さらにアイドリング時間、急加速、急ブレーキなどの情報からドライバーのエコ運転度を客観的に判定し、ランキング化するなど、エコ運転、安全運転へのモチベーションの向上にも活用しています。物流における省エネ化と合理化に継続して取り組み、安全と環境を守ります。 ● グリーン調達● グリーン購入● CSR調達【高懸念環境負荷物質(SVHC:Substance of Very High Concern)】一定程度以上の発ガン性・変異原性・生殖毒性物質や、残留性、蓄積性、毒性を有する物質、残留性および蓄積性が極めて高い物質、さらに内分泌かく乱特性をもち、人の健康や環境に深刻な影響を及ぼすことが懸念される化学物質。【グリーン調達、グリーン購入】グリーン製品の製造に必要な資材や副資材、または事務用品、OA機器などを対象に、より環境負荷の少ない製品を優先して購入する活動。AKEBONO REPORT 2017 32Part 3 サステナブル経営

元のページ  ../index.html#33

このブックを見る