AKEBONO REPORT 2018
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中長期成長モデル 次世代技術への展開次世代技術への展開–3次世代電動・高性能ブレーキ2:「高性能ブレーキ」高性能車用ブレーキ(オポーズドタイプディスクブレーキ)高性能車に多く用いられるオポーズドタイプディスクブレーキは、ブレーキローターの両側にピストンを持つタイプのディスクブレーキキャリパーで、対向ピストン型とも呼ばれています。オポーズドタイプには、安定した制動力と高いコントロール性を持つといった特徴があります。6ポットブレーキキャリパーakebonoが量産しているオポーズドタイプ6ポットブレーキキャリパーは、片側に3個ずつ、計6個のピストンを持ち、高いブレーキ性能が要求される高性能SUVやスポーツモデルに採用されています。10ポットブレーキキャリパーakebonoが量産している10ポットブレーキキャリパーは、片側に5個ずつ、計10個のピストンを持ち、大型の高性能車を適応車両としています。これらのブレーキキャリパーは、akebonoがさまざまなモータースポーツ活動によって培ってきたブレーキ技術のノウハウを結集し、高速、高負荷、高温制動時のブレーキ性能と、高価格車両に求められる快適性実現といった特性を併せ持っています。高性能車用オポーズドタイプ電動パーキングブレーキ(プロトタイプ)高性能車両の後輪用に開発したオポーズドタイプの電動パーキングブレーキです。既存の電動パーキングブレーキに対し、軽量化、高いデザイン性を狙って開発しています。Ai-RingAi-Ring(アイ・リンク)は、自動車部品メーカーとしては国内最大規模を誇るakebonoのテストコースです。72万m2を超える広大な敷地に1周3,016mの高速周回路、低μ路やワインディング路など、数多くの評価路・評価設備を備えています。2011年3月の東日本大震災によりコースは大きな被害を受けましたが、高速周回路などの修復工事を行い、2012年11月にリニューアルオープンしました。2013年からは、第2次修復工事として総合試験路や低μ路を修復し、さらに坂路の拡張、ワインディング路や悪路試験路の新設、ダイナモ設備の増設などの拡充工事を実施しました。これにより、グローバルにおける実際の使用環境により近い条件でのブレーキ開発評価が可能となっています。さらに、台上評価から実車評価までを同じ敷地内で実施できるため、開発のスピードアップが実現しました。2018年4月からはコース(一部整備工場も含む)の法人向け貸出をスタートしています。貸出についての詳細は、ウェブサイトのお問い合わせフォームよりお問い合わせください。F1ブレーキの開発・供給世界最高峰の自動車レースであるF1に参戦するマクラーレンチームに、2007年からブレーキシステムを供給しています。ハードブレーキング直後のローターの温度は800度にも上るという過酷な環境においても、常に安定した性能を発揮する信頼性の高いブレーキを供給し続け、さらなる高性能を実現するために構造、材料、表面処理などすべてにこだわりをもって取り組んでいます。Ai-Ring(アイ・リンク)19 AKEBONO REPORT 2018

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