AKEBONO REPORT 2018
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中長期成長モデル管理ランク対象物質実施事例使用禁止法令で製造や使用が禁止もしくは厳しく制限されている物質製造または使用を禁止する。使用中のものがあれば、全廃計画を策定する使用制限将来的に製造等が規制される物質および法令で排出基準が設けられている物質代替・削減方法を調査し、削減計画を立案する使用情報適正管理GADSL(Global Automotive Declarable Substance List)で使用量を要申告としている物質使用情報を管理し、削減に努めるグリーン調達ガイドラインにおける環境負荷物質の管理ランク対象化学物質を以下に挙げる3つのランクに分類して、管理を進めています。グリーン調達、グリーン購入グリーン製品の製造に必要な資材や副資材、または事務用品、OA機器などを対象に、より環境負荷の少ない製品を優先して購入する活動。高懸念環境負荷物質(SVHC: Substance of Very High Concern)一定程度以上の発ガン性・変異原性・生殖毒性物質や、残留性、蓄積性、毒性を有する物質、残留性および蓄積性が極めて高い物質、さらに内分泌かく乱特性をもち、人の健康や環境に深刻な影響を及ぼすことが懸念される化学物質。グリーン調達・グリーン購入akebonoは、「グリーン調達ガイドライン」(2005年度策定、2011年度改訂)に基づき、お取引先様の協力のもと、環境負荷の少ない材料、部品、副資材を調達するなど、資材購入段階から環境およびCSRに配慮する取り組みを進めています。お取引先様に対してもISO14001をはじめとする外部機関の認証取得活動を推奨し、環境マネジメントのレベルアップを働きかけています。今後の課題として、海外拠点における展開にも積極的に取り組んでいきます。高懸念環境負荷物質への対応高懸念環境負荷物質(SVHC※)や使用禁止物質の含有調査に際しては、お取引先様のご理解とご協力を得た上で、製品単位で使用する部品や材料の確認を行い、お客様への報告を行っています。また、各法令に準拠した購入品への表示等の対応も進めています。排水処理システム・大気浄化システムの導入akebonoは排水処理システムや大気浄化システムを導入し、環境に配慮した生産活動を進めています。岩槻製造では2017年度に排水処理システムを更新し、排水基準を大幅にクリアすることができました。中国の広州では排水総量を減らし、排水内の重金属含有基準の達成を先取りするシステムを2018年度中に導入する予定です。また、大気汚染が深刻化している中国では、各地の工業団地で自主基準が課せられることがあります。蘇州では電気集塵機や低温プラズマ処理※を利用した大気浄化システムを新設し、法律よりも厳しい自主基準に適合しました。この浄化システムは空気の脱臭にも寄与します。環境に優しい設備の設計に向けた若手技術者の育成akebonoでは、将来の設備設計を担う技術者の育成を目的とした、「1個の動力で動くブレーキ製造工程のミニチュアラインをつくる」というプログラムを実施しています。このプログラムでは、生産技術部門に配属された1~5年目の若手チームが、通常業務のほかに「ミニチュアラインづくり」を兼務し、企画、設計から製作までを一貫して行います。この取り組みは2010年度から実施しており、2017年度はハイパフォーマンス・キャリパー製造設備のミニチュアラインを若手6名で製作しました。元となる実際の設備は羽生に導入されたもので、欧州向けのアルミ製オポーズドタイプディスクブレーキの製造設備です。akebonoはお取引先様の協力のもと、環境・社会への負荷低減に努めています。akebonoは、生産現場の環境負荷低減、生産設備の省電力化を進めています。※低温プラズマ処理:低温プラズマは気体の1%程度をプラズマ化(陽イオンと電子に分離)したもので、常温でもプラズマ電子(数千℃)を有し、有機物質を分解することが可能。蘇州の大気浄化システム 外観蘇州の大気浄化システム 一部環境負荷低減への取り組み–2調達での取り組み環境負荷低減への取り組み–3生産での取り組みAKEBONO REPORT 2018 22

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