MR流体ブレーキ
MR流体ブレーキは、摩耗粉や音・振動を出さないといった環境への配慮と自動車の電動化・自動運転に対応した応答性・制御性の良さを特徴とする新しい構造の電動ブレーキです。磁場を加えると瞬時に液体から半固体になるMR流体(Magneto Rheological Fluid)を使用しています。
MR流体ブレーキは、摩耗粉や音・振動を出さないといった環境への配慮と自動車の電動化・自動運転に対応した応答性・制御性の良さを特徴とする新しい構造の電動ブレーキです。磁場を加えると瞬時に液体から半固体になるMR流体(Magneto Rheological Fluid)を使用しています。
MR流体の構成、特性
磁場を加えると、液体中に分散された粒径数ミクロンの強磁性体粒子(鉄粉)が磁場方向に整列して鎖状粒子クラスターを形成し半固体化します。
MR流体ブレーキの構造と作動原理
MR流体ブレーキは、車両に固定された円盤と、ハブベアリングと一緒に回転する円盤が交互に配置されている間にMR流体が充填される構造で、ブレーキ内部に配置された電磁石コイルに電流を流し、円盤と垂直の方向に磁場を発生させることで固定円盤と回転円盤の間に鎖状粒子クラスターができます。
回転円盤は回転し続けているため、鎖状粒子クラスターがせん断変形を受け崩壊され、隣のクラスターとつながり、また崩壊されるという現象がくり返され、回転円盤に抵抗力が発生します。この抵抗力がブレーキ力となります。
今後の取り組み
東北大学流体科学研究所(中野政身教授)と共同で超小型モビリティを対象に研究開発し、2015年3月に試作品を完成しました。スマートシティやスマートモビリティに適合したスマートブレーキとして、試験(実走・台上)と改良を重ねています。
akebonoのコア技術である「摩擦と振動、その制御と解析」にかかわる全ての分野において、独自の技術の構築に向け、今後も研究開発に取り組んでいきます。