AKEBONO REPORT 2012
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車両を安全に止めるブレーキの仕組み製品紹介ブレーキとは?◆ 摩擦現象を利用して、運動エネルギーを熱エネルギーに変換し、減速する・止める装置◆車両を安全に止める役割を担う重要保安部品止まる原理ブレーキペダルを足で踏む①ブレーキ液の液圧が変化②ブレーキ機構に伝達される③伝達された力によって・ディスクブレーキ:パッドがローターを挟む・ドラムブレーキ:ドラムにライニングを押し付ける④その摩擦力を熱に換えることで車両のスピードを下げ、停止します。ブレーキパッドのつくり方 ブレーキパッドは「配合・かくはん」「予備成形」「成形」「加熱」「研磨」「表面焼き」「塗装」の7工程で製造されます。①配合・かくはんさまざまな原材料を一定の割合で配合し、かくはんします。②予備成形混ぜた原料は、必要分量を計量し金型に入れ、圧力をかけ、予備生地を作ります。③成形加熱された金型にパッドの台となるプレッシャープレート(P/P)と予備生地を入れ、熱・圧力をかけて成形します。④加熱内部まで加熱するために、炉に入れ熱処理します。⑤研磨摩擦材に面取り(チャンファー)と溝入れ(スリット)などを施します。⑥表面焼きガスなどで表面を焼く場合もあります。⑦塗装さび止めと防滴加工を行い、製品の識別番号や外観を整えます。炉内の治具ブレーキパッド工程のミニチュアラインブレーキパッドの製造工程がわかるミニチュアラインがディスクブレーキキャリパーのミニチュアラインとともにACWに展示されています。焼結前後でプレッシャープレートの色の変化をつけるなど、細部にまで実物の再現性にこだわりました。若手メンバーが社内製作し、1個の動力ですべての装置を動かしています。動力源には太陽電池を採用しました。*②④⑤の写真はすべてミニチュアラインです。キャリパーローターパッド前輪ブレーキ後輪ブレーキブレーキパイプ> >> >>>>>>> >>>> > >>>>>>ローター(回転体)パッド(摩擦材)ピストン(押しつけ機構)ライニング(摩擦材)ピストン(押しつけ機構)ドラム(回転体)ディスクブレーキ→乗用車に多い回転しているローターをパッドで挟んで止めるドラムブレーキ→バスやトラックなどに多い回転しているドラムをライニングが内側から押し広げて止めるディスクブレーキドラムブレーキ②⑤④⑦ブレーキには大きく分けてディスクブレーキとドラムブレーキの2種類があります。ディスクブレーキは高速でも安定して止める、ドラムブレーキはより重い車を止めるという特徴があります。前輪:ディスクブレーキ後輪:ドラムブレーキ前輪:ディスクブレーキ後輪:ディスクブレーキ(1)(2)(3)(4)自動車には、4つの車輪にそれぞれブレーキが取り付けられています。パッドローターライニングドラム油圧ピストン油圧ピストン② ③ ②③命を守るブレーキ:安全とさりげない安心の提供運動エネルギーを熱エネルギーに変換時速100km/hの車×急ブレーキ1回=0℃の水、2Lが沸騰

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