AKEBONO REPORT 2012
43/76

さらなるCO2排出量削減に向けた次世代設備生産段階での取り組みエコカー用ブレーキ製品の開発・生産設備の増強akebonoは2011年11月に関東経済産業局へ「低炭素型雇用創出産業立地推進企業*」に関する補助金の申請を行い、国から助成を受け、エコカー用ブレーキ製品の開発・生産設備を増強することとなりました。対象となる事業は、エコカーに装着するブレーキの生産設備(型・治じぐ具を含む)と開発・評価設備です。環境に優しく競争力のある設備を導入し、事業の発展と社会的責任を果たしていくことを目的としています。2011年12月下旬よりプロジェクトを開始、2012年秋に完了しました。設備の概要と導入の狙い山形製造㈱設備エコカー用ブレーキパッド製造設備狙い省エネ型量産設備でCO2排出量の削減を実現開発設備エコカー用ブレーキ評価試験設備狙い回生ブレーキシステムを盛り込んだ試験設備でエコカー用ブレーキ開発を加速岩槻製造㈱設備エコカー用ドラムブレーキ、エコカー用ディスクブレーキ組立設備狙い省エネ型量産設備でCO2排出量の削減を実現関東経済産業局長賞受賞2011年度関東地区省エネルギー月間表彰式で、岩槻製造㈱技術課 吉田 正が関東経済産業局長賞を受賞しました。岩槻製造㈱は省エネルギー対象会社で、長年にわたりエネルギー管理者として勤めた功績を認められての受賞となりました。省エネルギーの取り組み ❷TOPICS表彰式(2012年2月21日)夏の輪番休日2011年の夏季の電力需要対応として、経済産業省より東京・東北電力管内全域での電力需要15%削減の要請を受け、日本自動車工業会・日本自動車部品工業会・自動車総連は、計画停電を回避し、ピーク電力の需要抑制を図る手段として、夏季の休日のシフトを決定しました。akebonoでは2011年7月1日~ 9月30日の期間、本社、山形製造㈱、岩槻製造㈱、山陽製造㈱の休日を「木・金」、館林鋳造所を「月・火」にシフトし、エアコン設定温度1℃アップなどの節電に対応しました。●設備開発者の声生産技術部門 新設備プロジェクト星 利広 省エネ効率約50%の生産設備の開発を進めています。エコカー用ブレーキパット製造設備は従来1モジュール10ラインが必要でしたが、今回の増強に合わせて8ラインにコンパクト化し、機械の高速化と合わせ、従来の生産効率を維持できる設備を構築します。最初の1ライン目を2012年7月に山形製造㈱へ導入し「可べきどう動 率」95%をめざします。その後順次、山形製造㈱内の設備の更新を進めます。重量が170kgで取り扱いに注意が必要だった摩擦材の金型も同時に軽量化し、新設備導入により「小型・省エネで作業環境に優しい」現場を実現します。また、原材料のかくはん時における粉じんの設備外への飛散を抑制し、クリーンな作業環境を提供するために、設備の気密性を限りなく高め、粉じんの発生源を効率よく局所集じんする工夫を新設備に盛り込みました。その結果、粉じんの飛散量を従来の20分の1まで低減することができました。同時に材料歩留まりも向上し、省資源にも貢献しています。* 低炭素型雇用創出産業立地推進事業:将来の大きな成長と雇用創出が期待できる「環境関連技術分野」(エコカー、リチウムイオン電池、LED、発光ダイオード)など、国内での工場立地を支援する経済産業省補助金交付事業テレビ埼玉から次世代設備に対する取材に対応(岩槻製造㈱:2012年1月16日)図面で設計思想の抜けがないか全員で確認左から:綾部 和哉、橋本 恭平、星 利広、幸田 篤(プロジェクトメンバー)

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です