AKEBONO REPORT 2012
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アジア地域においては、景気拡大のスピードは減速するものの安定した経済成長により、自動車市場が拡大し、それによる受注量の増加が予想されます。また、日系完成車メーカーの日本からアジアへの生産移管により、売上は増加する見込みです。営業利益では、経済成長に伴う生活水準の上昇による労務費の上昇も予想されますが、増益とする計画です。なお、為替レートは、通期平均で1米ドル=80円、1ユーロ=105円を前提としています。<2012年度地域別業績予想> (単位:億円)売上高営業利益日本922 50北米995 0欧州52 △5中国72 10タイ49 2インドネシア158 26連結消去△110 2連結合計2,138 85対処すべき課題 中期経営計画につきましては、2010年5月20日に「akebono New Frontier 30 ローリングプラン2010 」を公表しておりましたが、東日本大震災や円高、資材価格の高騰など、当社を取り巻く環境に急激な変化があったことから、2011年6月14日に「akebono New Frontier 30 ローリングプラン2011 」を策定いたしました。 具体的には、「将来に向けた技術の差別化」「革命的な原価低減に向けた努力の継続と海外への展開」「日米中心から日米欧アジアへのグローバル化の加速」の3本柱で、業績の拡大と企業価値の向上をめざし、OEMディスクブレーキパッド世界シェア30%、いわゆるGlobal30の達成に向けた競争力強化を図るものであり、基本戦略に変更はありません。概要は下記のとおりです。●将来に向けた技術の差別化 これまで培ってきたノイズや振動に対する知見をさらに深めるとともに、それらをベースとした「コスト面での圧倒的な強さ(共通化/標準化・低コストブレーキ等)」「地球環境面で他社が追随できないような製品技術(軽量化・電動化・EV/HV車対応・環境負荷軽減製品の開発等)」「地球環境に優しくコスト競争力の高い次世代生産設備の開発等」「高性能車に装着される製品」「新興国で求められている小型・低価格車市場でも大きなシェアを取るための技術」などを大きな方向として設定していきます。●革命的な原価低減に向けた努力の継続と海外への展開 2009年度に大きく前進のあった固定費の削減をベースとして、筋肉質なコスト構造を引き続きめざします。また、現地仕様・現地調達の促進と合わせ、海外各地域の市場要求に応えるとともに原価低減も進めます。●日米中心から日米欧アジアへのグローバル化の加速 日・米・欧・アジアそれぞれの地域での大きなプレゼンスを持つことを喫緊の課題と認識して諸施策を実行します。グループの中心である日本を技術・モノづくりの情報発信基地としながら、当面は、ロバートボッシュ L.L.C.から譲受した北米事業の拡大と強化、および欧州における高性能ブレーキによるビジネス拡大、アジアでは中国・タイ・インドネシアを中心としたさらなるビジネスの拡大に注力し、グローバル化を加速させていきます。(円)10.0 10.0 10.05.0 5.02007 2008 2009 2010 2011(年度)1株当たり配当金推移

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