AKEBONO REPORT 2012
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発信基地としながら、ロバートボッシュL.L.C.から譲受けた北米事業の拡大と強化、および欧州における高性能ブレーキによるビジネス拡大、成長市場であるアジアを中心とした新興国ビジネスの強化を行っていきます。当社はすでに世界8カ国で事業展開し、連結売上高および社員数の約6割は海外となっていますが、2011年にはベトナムとメキシコへの進出を決定し、グローバル化を加速させていきます。これは海外展開の基本方針を、現地のニーズを踏まえ市場に近い場所で生産する「地産・地消」型としていることによります。「共通化・標準化+特性」で、グローバル競争に打ち勝つ こうしたグローバル化に対応していくには、日本でのモノづくりの機能を強化して、akebonoが唯一無二の存在となることが重要と考えています。そのための具体的施策として当社では、以前より「共通化・標準化+特性」の活動を進めています。事業のあらゆる面を「共通化・標準化」していくことで効率を高め、個別のニーズには「特性」を組み合わせ、競争力を高めていきます。日本は製造業にとって円高、電力不足など、いわゆる「六重苦」という大変厳しい環境下にありますが、日本の自動車産業が現在の地位を確保できたのは、これまでの開発、製造などにおけるたゆまぬ技術革新があったからです。akebonoにおいても80年以上の歴史の中で培った技術・経験やF1チームへの製品供給で得た高性能ブレーキ開発などさまざまなノウハウを「共通化・標準化+特性」活動によってさらに深掘りし、提案力を高めることでグローバル競争に打ち勝つことができると確信しています。これは簡単なことではなく、挑戦的な活動ではありますが、持続的成長を果たすためには必ず成し遂げなければならないことです。「人財」の交流で、新たな価値を創出する この厳しい環境下にあってもなぜ、私たちは日本でモノづくりを継続するのか。それは日本にはモノづくりの知見とともに、それを支えてきた「人」という財産、「人財」があるからです。akebonoでは今後もさらにグローバル化が加速する中で、異なった価値観や考え方を持った世界各国のakebonoグループ社員の知識・経験を共有、グループ内の人財が交流することで、新たな価値を創出し、競争力強化を図っていきます。これが他社との差別化となり、グローバルでの生き残りを果たしていくことにつながると考えます。この実現の場として本社地区に「akebono研修センター(仮称)」を建設し、2012年12月末には竣工する予定です。真のグローバリゼーションを果たすために、akebonoグループが「One Team,One akebono」となり、「曙の理念」の達成という「OneGoal」をめざしていきます。 私たちは「安全・安心の提供」で社会に貢献していくことを第一義としています。ステークホルダーの皆様には、「AKEBONO REPORT 2012 」を通じてグループのあり方を多面的にご理解いただき、引き続き変わらないご支援をお願いいたします。また、本レポートへの忌憚のないご意見、ご感想をお寄せいただきますようお願い申し上げます。2012年6月代表取締役社長

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