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決算サマリー

※akebonoグループは、日本会計基準を採用しています。

連結業績ハイライト

2017年3月期(注1)におけるakebonoグループの業績の概要は以下の通りです。日本市場の上期における自動車販売の低迷ならびに輸出の減速もあり、日本事業は減収となりました。一方、海外においては、北米での受注が引き続き好調に推移していることや中国での受注の増加、欧州での高性能量販車向けビジネスの本格化もあり、日本を除くすべての地域において現地通貨ベースでは増収となりましたが、円高の影響(△234億円)が大きく、売上高は2,661億円と、前期に比べ5.4%の減収となりました。利益面においては、北米の生産混乱による影響(労務費・輸送費などの追加費用)が一部継続しましたが、国内での合理化効果や北米事業の立て直しに向けた各施策(地域セグメント(2)北米参照)が計画以上に早く効果を出すことができたこと、加えて中国での受注増加などもあり、営業利益は42億円(前期は営業損失38億円)となりました。支払利息は減少したものの為替差損の発生などもあり経常利益は8億円(前期は経常損失68億円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券の一部を売却したことや補助金収入(ふくしま産業復興企業立地補助金)などの特別利益を計上したこともあり、3.5億円の利益(前期は親会社株主に帰属する当期純損失195億円)となりました。

(注1)2017年3月期とは、

(1)北米・中国・タイ・インドネシア : 2016年1月~2016年12月
(2)日本・欧州 : 2016年4月~2017年3月

となります。

→連結業績ハイライト

セグメント別(地域別)業績の状況

  • (1)日本
    新規受注の増加や海外からの生産移管、補修品売上の増加もありましたが、輸出用小型トラックの減産、産業機械製品の輸出販売の減少などの影響により受注が減少し、売上高は809億円(前期比2.7%減)となりました。利益面では、生産・調達の合理化や経費削減、海外グループ企業の開発費の見直しなどの効果があり、営業利益は41億円(前期比26.5%増)となりました。
  • (2)北米
    北米事業立て直しに向けた諸施策は、計画を上回る早いペースで成果を上げてきており、またお客様からの新規の引き合いも生産混乱時の落ち込みから回復しました。受注は依然として高い水準で推移しており、売上高については現地通貨ベースでは1.3%の増収となりましたが、円高の影響(△160億円)があり、1,531億円(前期比8.2%減)となりました。また、前年度、多額の損失を計上する原因となった生産混乱は、各施策の実行により収束しつつあること、その他諸施策の実行の成果が現れてきたことから収支は大きく改善し、営業利益は32億円の損失(前期は営業損失112億円)にとどまりました。
  • 北米事業での重点施策の進捗状況は以下の通りです。
  • 1.組織・管理体制の抜本的な改革
    CEOやCFOをはじめ、工場長や営業、生産、調達部門の責任者を新規に採用するなど、経営層や組織の中核となる人財を刷新し、組織・管理体制の強化を図ってまいりました。また、社員の意識改革とともに、就労環境の改善を図っており、2017年3月期においては、これらの効果が現れ、大きく収益を改善することができました。2017年2月には人事部門の責任者を新たに採用し、組織・管理体制の再構築は完了しております。今後さらに、グループ内での連携の強化を図り、akebonoの「モノづくり」の原点である人間性の尊重に戻った生産性の改善と生産能力の増強を中心とした北米事業の生産体制再構築、オペレーションの安定化にグループ一丸となって取り組み、さらなる収益改善につなげてまいります。
  • 2.生産負荷軽減による生産性改善
    akebonoグループ内各生産拠点の稼働状況やロジスティクスコストの再精査を行い、摩擦材など一部の生産品目を他の生産拠点(日本・タイ)に移管するなど、グローバルでの生産最適化を推進してまいりました。旺盛な需要を背景に長期にわたり3直7日稼動の体制を強いられてきましたが、これら生産の最適化により、一部のラインを除き3直6日稼働や2直稼働へと生産体制が改善し、計画的な設備の保守や保全活動の実施が可能となってまいりました。その結果、生産遅れにより発生した緊急輸送費が大幅に削減されるなど、収益改善の効果が実現してきております。今後さらなる生産の最適化及び安定化を図ってまいります。
  • 3.生産能力の増強
    欧米地域を中心に高まるアルミ製キャリパーの需要に対応するため、日米間が連携を取りつつ、2016年4月にアルミキャリパー生産工場であるサウスカロライナ州コロンビア工場の生産能力を増強しました。新ラインは同年10月から本格的な稼動を開始しました。また、ケンタッキー州グラスゴー工場についても、利益率が高く、強い需要が見込まれる補修品市場向けの摩擦材生産設備を2017年2月に増強いたしました。引き続き、市場の動向を見ながら、ピックアップトラックやSUV(スポーツ用多目的車)向け製品など、お客様から必要とされる製品群の生産能力の増強を図ってまいります。
  • 4.販売価格と仕入れ価格の精査
    北米事業の収益構造改善のため、生産コスト改善と同時に、販売価格及び仕入れ価格の適正化も含めた見直しを実施いたしました。これらの効果は、今年度はもとより次年度以降も北米事業の業績に寄与してまいります。
  • (3)欧州
    市販向けの摩擦材ビジネスが減少しましたが、グローバルプラットフォーム(全世界での車台共通化)車向け製品のビジネス拡大や高性能量販車向けディスクブレーキ製品販売の本格化もあり、売上高は116億円(前期比6.5%増)となりました。利益面では、経費削減などの効果があったものの、スロバキア工場での増産に向けた一時的費用が増加していることや、利益率の高い摩擦材ビジネスが減少したことにより売上構成が悪化し、13億円の営業損失(前期は営業損失9億円)となりました。
  • (4)中国
    SUV及び減税措置による小型車の販売好調により当社への受注も増加し、売上高は200億円(前期比2.8%増)となりました。利益面では、労務費増に加え、ライン増加に伴う減価償却費や環境規制への対応コストが増加しているものの、摩擦材ビジネスの受注増加による売上構成変化及びコスト削減努力により、営業利益は26億円(前期比1.7%増)となりました。
  • (5)タイ
    輸出用小型車の増産や、新規受注製品の生産開始、グループ内生産最適化のための北米からの生産移管品などによる受注増加があり、売上高は66億円(前期比10.1%増)となりました。利益面では、売上増による利益増加があったものの、小型車向け新規ビジネスの立ち上げに伴う減価償却費の増加や労務費上昇の影響および11月より操業を開始した鋳物工場の立ち上げ費用負担が発生し、営業利益は4億円(前期比9.5%減)となりました。
  • (6)インドネシア
    政府が推進するローコストグリーンカー(LCGC)対応のMPV(多目的乗用車)向け新規ビジネスの受注に加え、欧州向けグローバルプラットフォーム車製品の出荷が引き続き好調なことなどもあり現地通貨ベースでは増収となりましたが、円高の影響(△18億円)が大きく、売上高は163億円(前期比1.3%減)となりました。利益面では、インドネシアルピア安による輸入材料費の高騰や労務費の増加などもあり、営業利益は14億円(前期比17.9%減)となりました。
  • ※為替変動の業績への影響について
    昨今の為替変動が大きくなっている状況下、akebonoグループは為替リスクの回避に向けた諸施策を実行しておりましたが、2017年3月期においては、以下の通りの影響が出ております。
    1)売上高:為替の影響により前期比で234.1億円減少しております。
    2)営業利益:為替の影響により前期比で1.5億円減少しております。
    3)営業外費用:当期において11.6億円の為替差損が発生しております。
    売上、仕入の計上時と決済時の為替レートの差以外の原因で発生した為替差損の主な原因は、下記2点となります。
    (1) 日本本社から海外子会社(北米・欧州)への外貨建て貸付金の為替換算差額で4.7億円
    (2) メキシコの海外子会社が現地で米ドルでの借入を行っていたことによる為替換算差額で3.0億円
    近年のakebonoグループのグローバルでのオペレーション拡大と為替の激しい乱高下の影響を受け、従来米ドルのみの事案が多かったものが、ユーロ、メキシコペソなど多くの通貨間で決済するケースが拡大しており、日本国内での外貨借入れ、海外での現地通貨による借入れなど為替リスクをヘッジし、為替変動の影響を可能な限り低減すべく尽力しております。

→地域別業績

資産、負債および純資産の状況

(資産)
2017年3月期末の資産は2,018億円と前連結会計年度末比26億円の減少となりました。
流動資産は758億円と前連結会計年度末比83億円の減少となりました。主な要因は、借入金等の返済などにより現金及び預金が48億円減少したことや債権流動化により受取手形及び売掛金が27億円減少したことによるものです。固定資産は1,260億円と前連結会計年度末比57億円の増加となりました。主な要因は、日米を中心とした設備投資などにより有形固定資産が30億円増加したことや株価の上昇により投資有価証券が16億円増加したことによるものです。

(負債)
2017年3月期末の負債は1,724億円と前連結会計年度末比19億円の減少となりました。
流動負債は942億円と前連結会計年度末比96億円の増加となりました。主な要因は、運転資金の使途を目的とした短期借入金が12億円増加したことや1年内返済予定の長期借入金が81億円増加したことによるものです。固定負債は782億円と前連結会計年度末比115億円の減少となりました。主な要因は、長期借入金が105億円減少したことによるものです。
なお、有利子負債残高(1,181億円)から「現金及び預金」を控除したネット有利子負債残高は1,025億円であります。

(純資産)
2017年3月期末の純資産は294億円と前連結会計年度末比7億円の減少となりました。主な要因は、株価の上昇によりその他有価証券評価差額金が13億円増加したことや退職給付に係る調整累計額が13億円増加した一方で、為替の影響により為替換算調整勘定が18億円減少したことや非支配株主持分が19億円減少したことによるものです。

→連結財務パフォーマンス

連結キャッシュ・フローの状況

2017年3月期末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比48億円減少の156億円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
141億円の収入(前期比66億円の収入増加)となりました。主な要因は、法人税等の支払額23億円があったものの、税金等調整前当期純利益26億円や減価償却費119億円などにより資金が増加したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
159億円の支出(前期比58億円の支出増加)となりました。主な要因は、投資有価証券の売却による収入11億円や国庫補助金等による収入12億円があった一方で、日米を中心とした設備投資及び北米でのリース物件の一部買い取り(38億円)を実施したこともあり、有形固定資産の取得による支出は183億円となり、資金が減少したことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
28億円の支出(前期は112億円の収入)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入147億円があった一方で、約定返済に伴う長期借入金の返済による支出161億円などにより、資金が減少したことによるものです。

→連結キャッシュ・フローの状況

連結業績予想

2018年3月期のグローバルにおける主な地域の自動車販売動向は、北米を除き概ね増加傾向にあります。日本は穏やかな景気拡大が予想され、また前年度に生じた燃費問題の影響から脱し、前年に対して若干上回ることが想定されます。北米では各カーメーカーの販売奨励金の負担増や在庫数の増加で前年の販売台数を若干下回ると予想されていますが、SUVやピックアップトラックの需要は引き続き大きいと予想され、自動車販売台数は車種により明暗が分かれると推定されます。欧州は昨年から続く景気回復傾向を維持し、緩やかに増加する見通しです。中国では小型車向けの減税措置が、減税幅は縮小されたものの1年間延長されたことやSUVの需要増により、販売は増加すると予想されます。アセアン地域においては、インドネシアはインフラへの投資政策による下支えで、自動車市場は拡大すると予想され、タイでは景気回復に伴う販売の増加が見込まれております。

akebonoグループにおける次期の見通しは、売上高につきましては、日本・北米は伸び悩むものの、中国・アセアンでは引き続き受注は堅調に推移し、欧州においては高性能量販車向けディスクブレーキ製品の販売が本格化することなどから売上高は増加を見込みます。利益面では、日本の将来に向けた開発費用、欧州では高性能量販車向けディスクブレーキ製品の増産対応における費用などがかさむものの、日本は引き続きコスト削減に努め、アジアにおいては競争が厳しくなっていく中、経営管理を強化し収益につなげてまいります。また、米国における黒字転換により利益の大幅な改善を見込んでおります。

<2018年3月期地域別業績予想>

(単位:億円)
  売上高 営業利益
2017年3月期実績 2018年3月期予想 増減 2017年3月期実績 2018年3月期予想 増減
日本 809 765 △44 41 30 △11
北米 1,531 1,382 △149 △32 20 53
欧州 116 131 15 △13 △14 △2
アジア 426 439 13 44 40 △4
連結消去 △221 △211 10 2 4 2
連結合計 2,661 2,506 △155 42 80 38

為替レートは、通期平均で1米ドル=110円、1ユーロ=115円を前提としています。

なお、経常利益は58億円を見込み、親会社株主に帰属する当期純利益は30億円を見込んでおります。

日本:
2018年3月期の日本事業の売上高は765億円(前期比5.4%減)を見込んでおります。営業利益につきましても、合理化や経費削減をする一方で、売上減少の影響や労務費増加などの影響で、減益を見込んでおります。

北米:
2017年3月期(2016年度)の価格改定の効果はあるものの、北米市場の販売台数減少及び一部プラットフォームの生産終了の影響を受け、売上高は減少する見通しです。利益につきましては、価格改定や生産性の改善など、北米事業の立て直しのための施策が奏功していることに加え、前年度コンサルタント費用や緊急輸送費など一過性費用が大きく減少することにより、営業利益は大きく改善する見通しです。

欧州:
欧州のディスクブレーキ生産拠点であるスロバキア工場が本格稼働を始め、今後の増産に向けて安定供給するために設備投資増強や日本からの支援などの費用がかさむことで引き続き営業損失となる見込みです。同工場は中期経営計画の戦略のひとつとして掲げている高性能量販車用ブレーキビジネス拡大にとって最重要な拠点と位置づけ、事業基盤確立を図ってまいります。加えて、これまではベルギーにあった統括会社がフランス・ドイツ・スロバキアの現地法人3社を統括してきましたが、今後は本社が直接統括する体制へと欧州事業を再編いたしました。これによりグローバルネットワークをより強固にし、欧州事業の業績向上につなげていくよう努めてまいります。

アジア:
物価上昇や人件費の増加に加え、タイにおいては鋳物工場立ち上げに伴う初期費用による損失が見込まれます。しかしながら、当期比ではさらなる増収を見込んでおり、確実に利益に結びつけてまいります。

→連結業績予想

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